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日本語圏と英語圏のデザインの違い

“Not necessarily the correct thing that I think that always usually”
いつも普通だと思っていることが正しいとは限らない 

最近、海外または国内に住む外国人をターゲットにしたサイトを作る機会がありました。
日本人ではなく外国人に受けるデザイン。
自身の海外生活の経験を思い出してみても、そこには明らかな違いがあったと思いながら制作をしましたので、今回はその点についてご紹介します。

 

●色彩感覚の違い

色に対するイメージはその国の文化的背景、歴史、生活習慣によって違います。

オレンジ
ハロウィーン、想像力(欧米)


・エコ、癒し(日本)
・未熟 毒 不気味(欧米)
・不貞(中国)    

黄色
・明るい、活発、注意(日本)
・高貴、腐敗した(中国)
・危険、臆病(欧米)

このように色によっては、日本ではポジティブなイメージとして扱われるものが、外国ではマイナスのイメージを持たれることがあります。
クライアントが外国の方の場合はより綿密な意識合わせが必要となってきます。
日本では癒しの象徴でもある緑色が、外国では葬式などのイメージもあるって驚きですね。

 

同じ画像でも下記の背景色を変更した画像だと、クライアントが日本人なのか外国人なのかによって印象が変わってくるはずです。
左の紫の背景の画像は欧米ではインパクトが強く、メッセージの強い好印象を持たれることが多く、逆に日本ではギターが背景に埋もれてしまうので避けられがちですね。右の白い画像の方が好まれることが多いと思います。

a b

 

●アルファベット文字に対する認識の違い

日本人デザイナーにとって英単語の背景にある意味を、明確に認識しながら使っていることは少ないのではないでしょうか。
サイトの各コンテンツの内容をより目立たせるために、大見出しなどの要素を大文字のみにしてしまいがちですが、外国人や海外で生活する人にとって「大声で注意されたり、叫んでいるように聞こえる」ようです。

ttl-info

インフォメーションを見ろ!!

みたいなイメージでしょうか。まるで注意喚起されているように感じますね。

メッセージを強調したい新聞広告のキャッチコピーでならまだ見かけますが、大文字だけの文字は媒体によっては単純に読みづらいし、違和感を感じるようです。

dog

●webサイトデザインの違い

001

http://www.summersonic.com/2016/

日本のサイトはトップページで情報を多く見せて、ユーザーにとって欲しい情報を圧縮したサイトになっています。

 

002

http://musinkfest.com/

アメリカのポップパンクバンドBLINK182のドラマー、travis barkerが主催するフェス。
トップページでは1番伝えたいタイムテーブル、出演アーティストとチケット購入のボタンのみ、細かい情報は下層ページで説明しています。
何を1番伝えたいかわかりやすいサイトになってますね。

 

003

https://downloadfestival.co.uk/
DOWNLOAD FESTIVALはメタルやパンクなどのラウドロックを中心にした大規模なロックフェスです。
トップページではスライダーとメニューのみを表示。ここでもチケット購入ボタンはトップにあります。

 

●まとめ

ここで紹介したのはあくまで一例なので、全て正解ではありませんが、日本人の感覚でデザインを進めてしまうと思わぬ落とし穴にはまるかもしれません。
日本人同士でも性別や年齢などによって影響を受けてきたものは違うと思います。
海外の人と日本人がもつ感覚の違いを意識し、デザインをしていくといいかもしれません。

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記事を書いた人

nohara

音楽フェス好きのデザイナー