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オンライン若年層研修を行いました。

先日、新卒入社1~3年目社員を対象に研修が開催されました。コロナ禍のなかでは部署をまたぎ、一斉に顔を合わせる機会が減っていたので、本研修により久しぶりに賑やかな場が実現いたしました。
今回の研修テーマは「コミュニケーション」。オンラインでの開催でしたが、コミュニケーションをよりスムーズにするための工夫がたくさん散りばめられ、例えば、ブレイクアウトセッションを使いチームに分かれてのディスカッション、チャットや挙手機能を駆使したやり取りなど、リアルの研修以上に効率的で学びの多い進行が印象的でした。

【講師紹介】

研修講師には、ご自身がコミュニケーションに悩んだご経験から研修講師というキャリアを築かれ、多くの企業研修や人材指導のご経験を持つ津田勝仁先生をお迎えしました。計7時間にわたる研修でしたが、途中1時間に1回「ブリッジングタイム」が設けられ、自分はどんなインスピレーションが沸きどんなアイディアが浮かんだのか、大事なことを振り返り、忘れないようそれぞれがメモを残しました。
今回のブログでは、研修の中でも特に印象的だった内容を一部抜粋してレポートいたします。

【オンラインのコミュニケーションはオーバーリアクションで!】

「オンラインのコミュニケーション、リアルの対面のコミュニケーション、まったく同じようにやってしまうと印象が違ってきます。オンラインのコミュニケーションは、少しオーバー気味にやった方が良い」とのこと。
私も普段のオンラインミーティングを振り返ると、他人の反応がわかりづらく不安に感じることも多かったことを思い出しました。自分自身が少しオーバー気味にリアクションすることを心がければ、相手の不安も払拭でき、その場がポジティブな空気になりそうですね!
また津田先生は、自分がビデオカメラに綺麗に写るよう画角を適宜調整すべきとアドバイスをされていました。写り方を気にするだけで自分の印象を変えることができるのは、オンラインならではのメリットで、有効的に活用すべきだと感じました。

【オリエンテーション=方向づけ】

「オリエンテーションの目的は、『方向づけ』をすること。参加する人たちが、同じ方向を見て仕事をすれば、パフォーマンスも成果もあがり、効率が良い。」これまで、何かのプロジェクトを始めるときに、何気なく「オリエンテーション」という言葉を使っていましたが、その時間を効率的に進めるための「方向づけ」をする時間と意識することで、その時間の過ごし方や組み立て方も変わってくると感じました。

【コミュニケーションは「暗号読解」】

津田先生は「例えば『お茶のおかわりいかがですか』と聞かれたらどう思いますか?」と問いかけました。私はそのままの意味で捉えましたが、京都では「そろそろお帰りになったらいかがですか?」という意味を持つ場合もあるとの解説がありました。これは地域柄の文化であり、それを知らない人にとってはそのままの言葉でとらえてしまうのは当然でしょう。
しかしこのようなことはほんの一例であり、多様性重視の現代では、言葉の持つメッセージは複雑化し、全く同じ言葉でも人によって捉え方が違うのは当たり前になってきている、と津田先生は言います。自分自身を振り返ってみても、この属性ではこう、この人にはこの言葉はNG・・・などの暗黙のルールによりコミュニケーションに悩んだこともあったと改めて思い返しました。
全く同じ言葉を聞いても人によって感じる力は異なり、「コミュニケーションは暗号解読のようですが、そこにコミュニケーションの面白さがある」とポジティブにおっしゃっていた津田先生の言葉が印象的でした。

【仕事におけるコミュニケーションは、違いを認識し、受け容れることが大事】

日常のコミュニケーションについての理解を深めた上で、次に、仕事におけるコミュニケーションとは何かを考察しました。
「仕事におけるコミュニケーションは少し深刻。自分の信念や価値観が違うときに、ネガティブな感情によりジャッジしてしまうことがある。」と津田先生は言います。
そのようなことに陥らないためにも、イライラなどのネガティブな感情が働いた瞬間、自分の感覚と目の前の人の感覚にギャップがあることを思い出し、一歩身を引いて、「なんでこんな気持ちになっているんだろう」と考えてみることが大事だそうです。
小さな器に大量の水を注ぐとすぐに溢れてしまうのと同様、ものごとを受け止める器が小さいと、想定外なことに遭遇するとすぐに水は溢れてしまいます。心の器を大きくすることでなかなか水が溢れなくなるのです。
津田先生はご自身の経験も踏まえ「仕事上、人との違いや、社会との違いを強制されることは、当たり前のようにあります。あなた自身の『生きやすさ』を考えると、心の器を大きくすると良いでしょう。」とアドバイスをされていました。

【苦手な人とは「新しい関係性を築く」】

「それでも、この人苦手だなと思うこともあると思います。そのような場合、仲良くすることを心がけるのではなく『新しい関係性を気付く』という発想が大事になってきます。
その相手とどういう関わり方を貯金していけば信頼関係を築けるか、新たなカルチャー、文化を作っていくことを考えた方が、気持ちが楽になりますよ。」と、発想の転換という切り口も教えてくださいました。

その後、MBSA診断という手法を使い、自分の志向が4つのどのタイプに属するかを知ったうえで、タイプ別の「強み」「弱み」の理解を行いました。そして、仕事上のコミュニケーションでは、相手がどのタイプかを判断し、主体性を持ちながらも相手に合わせた関わり方を意識しすることが大事であることを学びました。
研修後半では、前半で学んだコミュニケーションやファシリテーション技法を活かしながらイベント企画のワークショップを行い、実戦での活かし方も体感しました。

【まとめ】

今回の研修では、津田先生ご自身がコミュニケーションに苦戦した経験から、オンラインミーティング等で明日から実践できるコミュニケーション改善手法をご紹介していただきました。
入社後すぐにオンライン中心の業務が余儀なくされ、仕事上のコミュニケーションや仕事相手との関係性構築が難しいと感じる若手社員も少なくないと感じます。
今後コミュニケーションに悩んだ時は、この研修での学びを思い出し、気持ちをラクに持つことで、課題解決の道筋が見えてくるようになればと思っています。

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